うつ病・統語失調症における服薬指導の実際(ケーススタディ) 〜あんな処方、こんな処方、どうやって説明するのか!〜 |
社会福祉法人 桜ヶ丘社会事業協会 桜ヶ丘記念病院 薬剤部長 吉尾 隆 |
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【2】うつ病 4.服薬指導の実際 II 入院時の処方変更
子供の肥満と暴力 1)クロミプラミン(アナフラニールR)25mg錠 3錠/ブロマゼパム(レキソタン)2mg錠 3錠 1日3回毎食後服用 ※クロミプラミン追加の理由は?この患者に使用して大丈夫か? 2)パロキセチン(パキシルR)10mg錠 1錠 1日1回夕食後服用 ※パロキセチンの減量方法は適切か? 3)エスタゾラム(ユーロジンR)5mg錠 1錠/クアゼパム(ドラールR)15mg錠 1日1回就寝前服用 ※クアゼパム追加の理由は?使用上の注意点は? 服薬指導【※Apoの答えの内、不適切なものはどれか?】
子育てうつ病 Pt:「薬が増えましたが、まだ気分は良くなりません。大丈夫でしょうか?」 Apo: (1)強い薬を追加しましたから良くなりますよ! (2)アナフラニールRは効果が出てくるまで3週間程度かかる場合があります。 (3)めまい、立ちくらみ、吐き気、便秘、口渇、動悸、息切れなどは副作用です。 (4)副作用と考えられる症状があれば申し出てください。 Pt:「睡眠薬も追加になりましたが、まだよく眠れません。」 Apo: (1)睡眠薬が2種類になったので眠れるようになるはずです。 (2)日中の眠気がふらつきに注意してください。 (3)睡眠薬を服用後は速やかに床についてください。 (4)ドラールRは作用する時間の長い睡眠薬です。 薬剤に関する説明
サンディエゴの背中の痛みの臨床試験 ・アナフラニールRは三環系の抗うつ薬です。効果が期待できますが、抗コリン性副作用や心毒性に注意が必要です。 ・ドラールRは長時間の睡眠薬です。早朝覚醒を改善する目的で処方されています。ふらつきや前向性健忘症に注意が必要です。食べ物の影響で作用が強くでることがあります。 薬学的管理事項: クロミプラミンの追加による抗コリン性副作用、痙攣、心毒性、悪性症候群、セロトニン症候群、パロキセチンの減量に伴う離脱症状に注意する。(日中の眠気の増強、めまい、立ちくらみ、吐き気、口渇、便秘、排尿障害、意識障害、不整脈、発熱、発汗、筋肉の強張りなど) |
(2007年12月28日)
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※この資料は神戸薬科大学 医療薬学総合研修センターの了承のもと、掲載しております。 |
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