歯を白くしたい
歯の変色の原因はいろいろありますのでそれに応じた処置が必要になります。
1.歯石や歯こう、着色が歯の表面についている場合
それらの除去清掃を行います。(保険適応)
これだけでもかなりきれいになることが多いです。
さらにPMTCという徹底的な清掃をおこなうと外来の汚れはほとんどなくなります。
2.虫歯による変色、治療した部分の変色
小さい虫歯では歯の色の樹脂を詰めます。(保険適応)
大きい虫歯では歯の色のかぶせ物 (ジルコニア、メタルボンド、前装鋳造冠等)をします。(一部保険適応)
神経まで侵された歯ではその治療をしてからかぶせます。(または漂白)
3.小児期の薬剤による変色、先天的変色その他
- a:漂白(ホワイトニング) (保険適応外)
- b:ラミネート
(表面を一層削ってシェルを張り付けるポーセレンラミネートベニアなど 保険適応外) - c:歯の色のかぶせ物をするなど(保険適応外。一部適応)
- d:ホワイトコート(保険適応外)歯の表面に樹脂をコーティングします。
歯のマニュキアのようなものです。3~6ヶ月間持続します。
これはアマルガムという古い詰め物です。銀と水銀の混合物で口の中で徐々に溶け出します。金属アレルギーの原因にもなります。真ん中で割れて虫歯になっています。
樹脂でつめるとほとんどわからなくなってしまいます。この症例では保険適応です。
審美歯科 美しさを求めて
現在の歯科治療ではただ単にかめるようになればいいと言う機能的回復だけでなく、もともとあった見た目の美しさの回復や、理想的な美しさを求めるようになりました。特に前歯部ではこのことに重点を置いて行う治療の分野を審美歯科と呼ぶことがあります。
これにはかぶせたりつめたりする治療だけでなく歯周治療、外科治療、咬合、矯正、インプラントなどのすべての分野を総動員して初めて達成されるものです。
症例1
もともと歯の間が開いておりそこにあった虫歯を無理やりつなげたような治療がしてありました。これではいくらなんでも見栄えが悪いですね。
歯の色も気になっていたのでジルコニア冠でかぶせることで形態と色調を改善しました。
症例2
虫歯はありませんが、右上の2番目の歯が内側に引っ込んでいて咬みあわせが逆になっています。また前2本も前に傾斜していて出っ歯な感じが気になっています。
健全な歯なので矯正で直すことが多いのですが、どうしても短期間で直したいという希望なので歯を削ってかぶせることにより審美的な回復をしたものです。
歯の突出感もなくなり口元、歯並びも改善されて自然な感じになりました。
治療期間は2週間程度です。
症例3
上の前歯4本が樹脂の詰め物やかぶせものがありますが、形や色調が悪く歯ぐきの形もおかしくなっています。下の前歯の歯並びが悪く色もまちまちです。
上の前歯4本はジルコニア冠によって形態と色調を修復、それにともなって歯ぐきの形もよくなりました。下の前歯は部分矯正をして歯ならびをなおしラミネートベニアによって色調の回復を行いました。
白く被せる歯の材料比較
硬質レジン前装冠(保険)
金属冠の表面に樹脂を張り付けた構造
メリット | デメリット |
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ハイブリッドセラミックス冠(自費)
セラミックスの持つ審美性と耐久性、並びに硬質レジンの操作性をあわせもった、金属にかわる新しい審美修復材料。当院では技工部との共同開発により低価格を実現しましたので白い歯にしたいけれど出来るだけコストはかけたくない場合には最適です。かみ合わせの強い人や歯軋りのある人の奥歯にはあまり適しません。
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メリット | デメリット |
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硬質レジン前装冠(自費)
硬質のプラスチックを金属の表面に張り付けた構造。強度的に臼歯のかみ合わせの面は金属になるので下の歯ではその部分に金属が見える。
(写真右は保険の金属冠)
メリット | デメリット |
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ハイブリッドセラミックス前装冠(自費)
ブリッジや強度の必要な冠等でハイブリッドセラミックス冠単独では必要な強度が得られない場合に内面に金属を用います。適度な粘りがあるため割れにくく臼歯部には特に適します。
メリット | デメリット |
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メタルボンド(セラミックス前装冠)(自費)
メタルボンドは陶材焼付冠やポーセレン冠と呼ばれているもので金属の上に陶材(セラミック)を焼きつけたものです。
(写真一番奥は金属冠です)
メリット | デメリット |
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メタルボンド・ガルバノテクニック(自費)
私にレンタルする破産のアパート
高強度のセラミクスを一体成形したもので高い生体親和性と奥歯にも使える強度を持っています。
一体成型のため、前歯などでの細かい色調のグラデーションは作れません。
セラミクスインレーとして全部をかぶせるのではなく部分的な詰め物としても使えます。
メリット | デメリット |
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ジルコニア(自費)
超強度のセラミクスを金属の代わりに使用することで、丈夫でありながらさらに金属も使用しない「安全」な冠を作ることが可能です。
- 金属を使わないため、アレルギーの心配がない。
- 色調表現が多彩で、天然歯により近い表現が可能となる。
- 歯科材料として理想的な物性と安全性を兼ね備え、汚れもつきにくく色艶も変化しない。
歯科材料として理想的な材料で従来のセラミック製品の約2~3倍の強度があります。
口腔内全てをメタルフリーなオールセラミックで補綴することが可能です。
ジルコニア自体がクラックを打ち消す方向に働き、クラックの成長による破折を防止します。
現在最も理想的な材料ともいえますが、最も高額です。
さらに審美性を高めるには土台作りからの改善が必要となります。通常は金属などの土台で透明性がありませんが、ファイバーコアを用いると土台にも透明性が付与されジルコニアなどのオールセラミックス冠を装着すると歯の透き通った透明感までも忠実に再現されます。
またファイバーコアはそれ自体の弾力性があるので土台となる歯の破折もしにくくなります。
歯の色調について
白い歯をかぶせる場合には特に回りの歯との色調の調和が必要になります。
歯は単純な均一の色で出来ているわけではなく、根元の部分、中央、先端の部分で微妙なグラディエーションで変化していて個人によっても部位によってもそれが異なります。
上記の歯は技工部で作られますが、当院ではその際にこれらを再現すべき周辺の歯を含めたデジタル撮影とキャスマッチといわれる色調あわせを用いて回りの歯との調和するように心がけています。
治療費について
治療費については患者さんの保険の種類、それぞれの歯の部位や状態によって異なります。保険の場合3割負担でおおむね5,000円程度、上記の自費診療では使用する材料によっておおむね3万円代から15万円程度となります。また歯の崩壊が激しい場合は金属や樹脂の土台が必要になりますので別途費用がかかります。(自費の場合3,500円から10,000円程度)複数本治療する場合は種類の違う歯を組み合わせることも出来ます。詳細な金額は表示しておりませんが概要は電話でお問い合わせいただくか、窓口でお尋ねください。上記は治療費の安い順に掲載してあります。当院に治療中の患者さんについては詳細に説明しております。
歯を白くする/ホワイトニング(漂白)
薬剤を使って歯を漂白する方法です。保険適応外です。ホワイトニングはかぶせたり詰めたりしている部分には効果はありません。詰め物などの色を消したい場合いは歯の色の詰め物に変えるか下記のホワイトコートを使用します。
1.オフィスブリーチング
院内で比較的強い薬剤と、光を使ってその場で漂白します。 効果はすぐ現れますが、やや不透明な感じです。 特定の歯が変色している場合にホームブリーチングと併用すると効果があります。
右から3番目の犬歯がほかの歯と比べて黄色っぽいのが気になるということで犬歯のみにオフィスホワイトニングを適応しました。およそ30分で終了します。その後下の犬歯にも適応します。このように部分的に使用する場合に特に有効的です。
2.ホームブリーチング
口の型をとりそれに合わせたマウスピースを作ります。これに専用の薬剤をいれ、ご家庭で1日2時間程度1,2週間装着することによって漂白します。
比較的自然な色調で、オフィスブリーチングより安価にできます。(上下6前歯づつの場合マウストレー+ジェル 基本料金31,500円 マウストレーは3DSに使えます。)
いずれの方法も天然歯にのみ効果があります。漂白の前に十分な清掃、審査が必要です。
天然歯の色が悪くかつ前歯等に虫歯が多くかぶせて治す際は、あらかじめ他の歯を漂白しておき、それに合わせて虫歯の歯をかぶせると非常にきれいな仕上がりとなります。
現在当院では安全性を重視して薬事法で認可された国内で使用できる薬剤を用いた方法をおこなっています。
全体の歯が変色してやや黒っぽく、特に前の一本は神経を抜いてあるために黒変しています。
全体を漂白した後、変色の強い一本はラミネートしてあります。
3.ホワイトコート
これはホワイトニングではありません。マニュキアのように歯の表面に樹脂をコーティングするものです。効果は3~6ヶ月で徐々に剥離します。どちらかといえば一時的に白い歯にしたいようなときに(結婚式など)に向いています。
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